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No:607 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part602 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2024/06/12 08:55:50 単表示 返信

ベイリーはメアリーとそれなりに親しく、また教皇特使でした。

疑いの余地なく旧教派にしてメアリー派であり、メアリーが目を付けられて動けなくなった後は積極的に各地を飛び回っていました。

ですので「信頼できる連絡員」としてリドルフィが彼を雇ったのは必然でありました。

・・・・・・まあもっとも、人格はあまり信用できない類だったようですが。


          ◇          ◇          ◇


ベイリー自身はともかく、バックの教皇らは流石に狡猾かつ慎重で、臨検されても一見何の変哲もない手紙に見えるようにしていました。

実際手紙を押収されたこともありましたが、偽装を突破できずに返却されています。

手詰まりを感じたセシルは更なる一計を案じます。

元私掠船員のウィリアム・ハールを彼に接近させたのです。


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後に国会議員と保安官を兼任することになるウィリアム・ハールは、私掠船員やってる頃からセシルに秘密諜報員として雇われていました。

表向きは陽気な荒くれを装う彼は、人と打ち解ける術に長けていました。

瞬く間にベイリーの信用を勝ち取り、その動向を逐一セシルに送信していたのです。


          ◇          ◇          ◇


そしてまんまとベイリーは罠にかかり、真の手紙を押収され拷問にかけられました。

ただこの時点ではベイリーは暗号の解読を頑なに拒否し、捜査はまたしても暗礁に乗り上げたかに思われました。

しかし。

周到なセシルは更なる矢を用意していたのです──────