No:
640
タイトル:
GEAR戦士撫子 新Part635
お名前:
プロフェッサー圧縮
投稿日:
2025/01/29 08:12:42
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ところで。
実はエニグマが登場した辺りからブロック暗号が登場するまでの暗号解読法は全数検索、要するに総当たり力技でした。
解読機のマシンパワーが強力すぎて、終盤になると暗号方式を考慮する必要すらなくなっていたのです。
なので方言やらで、解読した元文からして読めなくする等という邪道も生まれた訳ですが・・・・・・
所詮は邪道、暗号強度以前に使い勝手が悪すぎてすぐに廃れて行ったのです。
◇ ◇ ◇
ちょっと考えればわかることですが・・・・・・
方言を暗号とする場合、送り手も受け手も固定化されてしまいます。
固定化されるということは、替えを用意することが困難であることを意味します。
それこそラブレターやらの私的文書程度なら問題ありませんが・・・・・・
平準化が至上命題の一つである軍隊では、やはり標準にはなり得ないものだったのです。
◇ ◇ ◇
という訳で。
暗号技術は原点に帰ってきましたが・・・・・・問題が一つ。
それはブロック暗号も結局暗号鍵で暗号化する。
つまりは暗号鍵をどう送るか? に問題もまた回帰してきたのです──────
◇ ◇ ◇
この問題に関しては。
ぶっちゃけた話、現代においても抜本的に解決に至ってはおりません。
暗号解読時には「必ず」取り出して使わなければならない関係上、全く人目に触れないようにするのは不可能だからです。
例え目で見てわからない機械的・電気的なものであったとしても、です。
暗号鍵の物理的な所在がわからなかろうが、使用して暗号を解読する機能動作が「人の手の届くところにある」のは避けられません。
原理的にそうなので・・・・・・
「暗号鍵を使わずに復号でき、しかも第三者にはそれが出来ない」等というトンチのような方法でも発明されない限り、どうしようもないでしょう。