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No:561 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part556 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2023/07/26 09:48:48 単表示 返信

この時ラッセル男爵は折り悪く西部で発生した旧教の叛乱鎮圧に出向いていました。

・・・今『折り悪く』と言いましたが。

実を言うとこの叛乱、ほぼエドワード・シーモアの自業自得であったのです。


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サマセット公が新教での覇権を狙っていたのは軽く触れましたが・・・・・・

特にこの時期は法整備が本格化してイングランドをプロテスタントの国にしよう! という野望を隠さなくなってきていました。

この1549年には礼拝統一法を制定し、これに沿わない教会は軒並み摘発されていきます。

政治屋の仕事らしく旧教様式でも合法ぽく書いてはありましたが・・・・・・

見る者が見れば意図は明明白白だったのです。


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そんな訳で。

西部で発生した叛乱は大規模なもので、中央からの戦力派遣は必須でした。

だからこそ実績十分のラッセル男爵に白羽の矢が立った訳です。

ちなみにこの叛乱はエンクロージャー一揆の1ヶ月前です。

更に言うとロリコン弟トマス・シーモアがやらかしたのが同年3月なので一揆の4ヶ月前。

実に逆風の年だったと言えましょう。

・・・・・・そう言えば海外にも厄年とかあるんですかね?

どうでもいいと言えばどうでもいいですが。


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と言いますか。

エドワード・シーモアがこんな簡単に追い詰められたのはぶっちゃけ典型的外戚政治で味方がいなかったのが原因です。

前王の遺言無視して簒奪同然に摂政就任したのも後に自分の首を絞めました。

まあ下半身王が色々やらかした所為で内政に火種を抱えていたのは事実っぽいですが・・・・・・

妹である王妃ジェーン・シーモアのエピソード見るに元から野心家だったようですから、同情の余地はありませんわね。

自ら火中の栗を拾いに行ったのですから。