掲示板に戻る
No:609 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part604 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2024/06/26 08:46:34 単表示 返信

偽ジョン・ストーリー(パーカーという男だったと言われています)はベイリーを同志と呼び、このロンドン塔から出てメアリーに尽くす方法を教えました。

「無関係な手紙の暗号を解いて見せれば、ウィリアム・セシルも君を信用するだろう」と。

・・・冷静に考えればえ~誠にござるかぁ~? な話ではあるのですが。

ベイリーは大物ジョン・ストーリーの名声に、すっかり目が眩んでしまったのです。


          ◇          ◇          ◇


まあ解読拒否の建前の中に「これは知らない暗号だ」というのもあったかも知れません。

当時の暗号はシーサー暗号と呼ばれるものが主流で、これはAをZに、Bを0にといった1対1の文字の置き換えをしてパッと見わからなくしたものです。

実はこれには弱点がありまして・・・・・・

特に英語の場合頻出文字というのがあり、統計的に文字対応が割れてしまうのです。


          ◇          ◇          ◇


例えば最も出てくるアルファベットは「E」で、その次が「T,A,O,N,I,R,S,H」です。

更に言うと2文字の頻出パターンというのもありまして、「TH」や「IN」などが相当します。

3文字になるとほぼ単語や接頭語・接尾語となり「THE」「AND」「ING」「ERE」などが挙げられます。

こういう繰り返し出てくるパターンというのは目立ちますので、なんとなく眺めていても法則性が浮かび上がってきます。

ですので解読時間こそかかりますが、知識があるものが見れば大体解読されてしまうものでした。


          ◇          ◇          ◇


ちなみに。

この手法は暗号解読だけでなく、未知の言語にも適用できる可能性があります。

原理的に表意文字で構成されている言語には使えませんが・・・・・・

アルファベットのような少数文字の組み合わせで単語を表すような言語なら、解読できることがあるのです。