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No:604 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part599 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2024/05/22 08:55:11 単表示 返信

ただまあ。

ノーフォーク公がウカツだったところは、エリザベスの懐刀ウィリアム・セシルを甘く見ていたところでしょう。

血統書付き公爵の自分に比べて、相手は庶民。

権謀渦巻く政治舞台でよもや遅れを取ろう等とは考えもしなかったのかも知れません。


          ◇          ◇          ◇


もっとも。

セシルは厳密には庶民ではありませんでした。

ジェントリという爵位を持たない地主階級の生まれで、父リチャードなど宮内官を勤めていました。

本人も14歳でケンブリッジ大学に入学するほどで、普通に将来を渇望された天才だったのです。


          ◇          ◇          ◇


更にエリザベス朝で宰相に抜擢される前も国王秘書官を歴任しており、彼の実務能力を疑う者は貴族派のやっかみくらいのものでした。

まぁとは言え。

ここまでのセシルの能力は官僚的実務面で発揮されており、宮廷パワーゲームでどれくらい『やる』かは未知数でした。

ついでに言えばセシルは選挙で庶民院議員になっており、特に後ろ盾がいる訳でもありません。

エリザベスからの覚えがいくらめでたくても彼女自身が孤立気味だったのであまり意味はなかったでしょう。

ノーフォーク公が舐めてかかったのもまあ、しょうがなかったと言えばそうなります。


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旧い貴族人の時代を読めなかった過ち・・・・・・と切って捨てるのは些か酷でしょうかね。

まだまだ絶対王政には程遠い時代です。

それこそセシルが死んでからずっとずっと後の話です。

この時点でセシル一派の真の実力を見抜けていたらマジで後の時代がひっくり返っていた可能性はあります。

ありますが・・・・・・

そうはなりませんでした。それが全てです。