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No:596 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part591 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2024/03/27 08:44:45 単表示 返信

さて。

ノーフォーク公の運命を決定づける「リドルフィ事件」の前に。

イングランドの方向性を決定づける極めて重大な事件が勃発します。

時のローマ教皇ピウス5世による教皇勅書"Regnans in Excelsis"の発布。

エリザベス1世のカトリック教会破門がなされたのです。


          ◇          ◇          ◇


現代において信仰の自由を享受するわたくし達には想像できないほど、この時代シューキョーは世界に重大な影響を与えていました。


──と、よく言われますが。


実のところ、一部の狂信者を除いてマジでタテマエ程度にしか思われてなかったようであります。


          ◇          ◇          ◇


事実、エリザベス即位前から協調路線を取っていたフェリペ2世なんて「余計なことすんなハゲ」とほぼ直球でクレーム入れてましたし、教皇の地元神聖ローマ帝国ですら皇帝から撤回の要請があったくらいです。

ついでに教皇勅書自体にもエリザベス憎しのあまりか不備があり、カトリック陣営からすら無効じゃないか言われる始末でした。

それでもピウス5世は頑なに撤回を拒否。

この問題は誰も予想できない破門を広げていくことになります。


          ◇          ◇          ◇


先に述べた通り、破門をネ申がどうたらな視点からガチに捉えているのは少なくとも国家指導者層にはほとんどいませんでした。

しかし。

裏を返せばそれ以外、貴族層には少なからずいたと言うことです。

そしてその温度差が。

取り返しのつかない惨劇のトリガーを引くことになるのです─────────