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No:532 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part527 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2023/01/04 09:31:44 単表示 返信

ダーンリー卿ヘンリー・スチュワートは第4代レノックス伯マシュー・ステュアートとマーガレット・ダグラスの間に生まれました。

母マーガレットも結構アレな人でしたが、父マシューも勝手にダンバートン城に攻め入った揚げ句にスコットランドから追放されてたりしたので、ヘンリーがアレなのも血筋と環境の成せる技であったでしょう。

まあ当人にも直そうという気が皆無のようでしたので自業自得ではあります。


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ちなみこのダンバートン城・・・起原はなんと5世紀、古代ローマ時代まで遡ります。

クライド川とリーブン川の合流地点沿いに建つ要衝で、アーサー王伝説にも登場したことがある由緒正しい古城です。

スコットランド王城となっていたこともあります。

この時代になると刑務所として使用されていたようですが、立地的に重要拠点であることに変わりはなかったでしょう。

後にメアリーもこの城を舞台の一つとしてメアリアン内戦が勃発したりするのですが、それはもう少し後の話になります。


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閑話休題。

典型的プレイボーイ貴公子であったヘンリーは、その手練手管によってメアリーをメロメロにしました。

結婚前からロス伯、オールパニ公、しまいにはスコットランド王の称号すら与え、地位も名誉もほしいままにさせたのです。

端から見たらヒモに貢ぐダメ女以外の何者でもありませんでしたが、当人たちはどこ吹く風。

まさにこの世の春を謳歌していました。


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地位・名誉・そして金。

結婚強行当時のヘンリーは、まさに人生の絶頂期でした。

ここで満足しておけば、周囲から煙たがられつつも栄光の人生のまま生涯を終えられたかも知れません。

しかし、強欲というものは際限がないから強欲なのです。

そして強欲は破滅への一里塚。

間も無く彼は、それを身をもって思い知ることになります。