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No:631 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part626 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2024/11/27 07:01:43 単表示 返信

この報告書の中で次世代型コンピュータは"超高速自動デジタルコンピューティングシステム(very high speed automatic digital computing system)"と呼ばれ、以下の機器で構成されるものとしていました。

CA: 中央演算部(central arithmetic part)
CC: 中央制御部(central control part)
M: 記憶装置(memory)
I: 入力装置(input)
O: 出力装置(output)
R: (低速度の)外部記憶装置((slow) external memory)

それぞれ簡単に見ていきましょうか。


          ◇          ◇          ◇


まずCA: 中央演算部について。

これは文字通り演算=計算を担当する部分です。

ENIACで言うところのアキュムレータに相当します。

加減乗除と平方根を計算する機構を備え、精度は二進数32桁です。


          ◇          ◇          ◇


次にCC: 中央制御部について。

これは内蔵プログラムを順に読み取って命令を解釈し、計算やジャンプを行います。

ジャンプには条件を設定でき、それによって飛んだり飛ばなかったりできます。

これがENIACになかった売りであり肝となります。


          ◇          ◇          ◇


次はM: 記憶装置について。

ここはプログラムと計算結果を保持する部分で、チューリングテープに当たります。

これも事実上ENIACにはなかった売りの一つです。

記憶装置には「番地」が割り振られており、CCにあるプログラムカウンタと対応しています。

つまりジャンプとは、CCのプログラムカウンタの値を書き換えることで記憶装置のプログラム読み出し位置を変えることに他なりません。

これによりチューリングテープの機能を実現するのです。