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No:546 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part541 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2023/04/12 09:27:55 単表示 返信

さて。

ヘンリー8世は事下半身事情に置きましてはクズofクズでありましたが・・・・・・政治的には無能の人ではありませんでした。

イングランドはサリカ法の支配下ではありませんし事実メアリー1世やエリザベス1世のように女王を何人も輩出してはいます。

しかし慣例といいますか当時のふいんき的に、血縁の近さが似たようなものなら男子が優先されるべき論が燻ぶり続けていました。

更に現テューダー朝は父ヘンリー7世が開いたばかりで歴史も何もありません。

そんな訳で、付け入る隙は潰しておきたい思考はまあ、理解できます。


          ◇          ◇          ◇


しかしヘンリー8世の下半身クズの本領はここから発揮されます。

キャサリンを生む機能喪失と見倣して王妃の立場を剥奪。

宮廷から追放し、あまつさえキャサリンの侍女だったアン・ブーリンを後釜に据えて再婚したのです。


          ◇          ◇          ◇


・・・・・・いやもうね。

悪役令嬢ものの冒頭ですかと。

もっともこの後の展開を考えますとラノベの方が遥かにマシですが。

何しろ破滅するのは強欲に正后を求めたアンだけで、ヘンリー8世はこの後も何人も妃取っ替え引っ替えして贅沢に55歳までのうのうと生きやがりましたし、キャサリンに至っては死後メアリー1世が名誉回復するまで不遇のままの生涯でした。

こんなもん刊行したら大炎上待ったなしですわ。

まっこと、現実はクソゲーですわね。


          ◇          ◇          ◇


更に、です。

アンとヘンリー8世は無責任にも最大級の「第二の爆弾」を残して逝きやがりました。

ヘンリー8世と正后になったアンとの間に生まれた後継者。

イングランドの黄金期を築き、過酷な運命と取っ組み合いの大喧嘩をした女、クイーン・エリザベスI。

中世欧州の風雲児にして最大の爆弾が、生まれ落ちたのです。