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No:560 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part555 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2023/07/19 09:28:12 単表示 返信

さて。

王位継承時、エドワード・シーモアに漁夫の利掻っさらわれたと恨み辛み欲ボケ拗らせていたのは何もライル卿だけではありません。

他の枢密顧問官も大概でした。

なので一揆に対して甘い顔してたエドワード・シーモアの責任を徹底的に追求し、遂には枢密院で査問にかけることまで漕ぎ着けます。


          ◇          ◇          ◇


サマセット公まで上り詰めたエドワード・シーモアとて座して死を待っていた訳ではありません。

布告を出し、国民(農民)に寄り添う自分こそがイングランドの舵取りを担うに相応しいと訟えかけます。

しかし。

国民からの反応は微妙であったと伝えられています。


          ◇          ◇          ◇


まあぶっちゃけた話。

外交ではスコットランド女王メアリーとエドワード6世の見合いを無理押ししてフランスの介入を招き。

戦費だけかかって何の成果も得られませんでしたァ!した挙句の果てに悪改鋳でインフレを招き。

内政ではエンクロージャーによる小作農締め出しに紙ペラ一枚の布告状出すだーけーの口先野郎と来ては何故支持が集まると思ったと言われても致し方ないのではありませんかね。

政治は結果が全て。

国民からしてみれば寝言ほざいてる暇あったらとっとと救済実行しろでしょうよ。


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広報工作が失敗したと悟ったサマセット公は次に貿易商出身の叩き上げ武官ジョン・ラッセル男爵に協力を求めました。

彼は枢密顧問官でもあり、男爵ではありますが幾つもの荘園を保有する有力貴族でした。

枢密院も彼の意向は無視できないだろう──────

エドワード・シーモアの目論見は決して荒唐無稽ではなかったのですが。

彼の思惑は実を結ぶことはなかったのです。