掲示板に戻る
No:549 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part544 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2023/05/03 12:17:31 単表示 返信


それでもクレメンス7世は諦めが悪かったのか、離婚調停裁判を開廷します。

ここで見事離婚問題解決できれば失地回復の目もあったのでしょうが・・・・・・

何が何でも離婚したいヘンリー8世とどうあっても王妃の立場維持したいキャサリンとで折り合いがつくはずもなく。

裁判は無為に踊るだけだったのです。


          ◇          ◇          ◇


まあ現実は非情と言いますか。

結局どうあがいても事態の解決が見込めないと悟った教皇は、裁判を休廷して問題をローマ教皇庁に丸ごとぶん投げます。

だったら最初から手を出すなという話ですが・・・・・・ローマ劫掠の大失態を挽回しようと焦りもあったんでしょう。

結果的には大失敗だった訳ですが。

もっとも離婚を認めたら認めたでスペインから睨まれるのは確定してますし、最悪ローマ劫掠アゲインにもなりかねませんでした。

有り体に言って詰んでますわね。


          ◇          ◇          ◇


そんなこんなで。

教会側に離婚を認める気が絶無と悟ったヘンリー8世は、最終手段に打って出ます。

「自分たちに都合のいい教会設立しちゃえばいいじゃない」と。

かくしてイングランド国教会は設立され、国内の宗教関係者は国教会に所属するか国外追放かの二択を迫られました。

結局イングランド聖職者会は国教会に鞍替えを選択しましたが・・・・・・

裏で血で血を洗う暗闘が展開されてたのは公然の秘密だったのです。


          ◇          ◇          ◇


まあもっとも。

いくら国王が政治的には有能であっても、私的色ボケだけでここまで大規模な制度改革が出来た訳ゃありません。

其処には当然、イングランドの長きに渡る政治宗教対立があったのです。