No:
512
タイトル:
GEAR戦士撫子 新Part507
お名前:
プロフェッサー圧縮
投稿日:
2022/08/17 09:27:13
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まあ実際問題。
父と呼ぶコリニー提督を害した犯人を総力を上げて探し出し、報いをくれてやると意気込んでいるところにその被害者の身内(ユグノー)を粛清しろとかおまえは何を言っているんだ案件でありました。
こんなどうでもいいことをうだうだ言ってる暇があったら、その足で犯人探してこいと考えて何ら不思議はありません。
一方。
母后カトリーヌとしては一刻も早くユグノー(コリニー提督含む)を排除しなければならない理由がありました。
それは数刻前。
カトリーヌが昼食を取っていた時間まで遡ります。
◇ ◇ ◇
いつもの場所でランチしていた母后は、乱入にも等しい暴挙で乗り込んできたユグノー貴族らと相対します。
血気盛んな彼らの言い分を簡潔に纒めるとコリニー提督襲撃犯を即刻つるし首にしろでした。
まあ捕まればそうなるでしょうが、この時点では犯人の目星もついてない状態です。
常識が欠片でもあればそのくらい分かりそうなものでしたが・・・・・・
彼ら的にはどうも、宮廷が暗殺指令出したと思い込んでいる様子だったのです。
◇ ◇ ◇
黒幕が王族なら、なんやかんや理由をつけて犯人無罪放免は有り得る話でした。
しかし繰り返しますが、この時点では犯人の顔も名前も分かっていない段階です。
来るなら実際に放免された後に来るべきで、目星もついてない今押し掛けてくるのは早漏にも程があるというもの。
ただでさえ会食は政治的な意味を持ちます。
アポ無しで押し入ってくるなど無礼討ちされても文句は言えない蛮行です。
塩対応で済んだだけ有り難く思えと言ったところです。
◇ ◇ ◇
しかし怖いもの知らず向こう見ずの若気の至り逹は、ここで言ってはならないことを言ってしまいます。
「お前らが犯人を庇い立てするなら、パリを焼き払ってでも報いをくれてやるぞ」と。
この稚拙な『脅迫』によって、カトリーヌは危機感と共に粛清の絶好の口実を得てしまったのです。