掲示板に戻る
No:543 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part538 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2023/03/22 10:31:44 単表示 返信

ここまでされたら普通はぽっきり折れ、ロッホリーヴン城で残りの生涯を修道女のように過ごしたことでしょう。

しかしメアリーは挫けませんでした。

挫けるどころか隙を突いて城から脱走し。

あろうことかイングランドに亡命して宿敵エリザベス1世に身柄の保護を要求したのです。


          ◇          ◇          ◇


この暴挙を知らされたイングランド宮廷の混乱は察するに余りありますが・・・・・・

結局エリザベス政権はメアリーの亡命を受け入れました。

当初スコットランドに熨斗つけて強制送還も視野に入っていたようですが・・・・・・

メアリーとエリザベスの複雑な生い立ちが、それを許さなかったのです。


          ◇          ◇          ◇


そもそもの元凶はと言いますと、先々々代王ヘンリー8世まで遡ります。

彼は正妃キャサリン・オブ・アラゴンに不満を抱いていました。

というのも彼女は6度出産しましたが、5人が死産夭逝。

唯一育ったメアリー1世も女子と、跡継出産能力が疑問視されていたからです。

当時の生存率としては言うほど悪くない打率のハズなのですが・・・・・・

結婚に至る経緯に問題がありすぎたのです。


          ◇          ◇          ◇


元々キャサリンはヘンリー8世の兄アーサー王太子(当時)の妃でした。

盛大に結婚式も挙げ、しっかり初夜で寝室を共にしました。

・・・実は当時、初夜に初夜する(直球)することはシて当然ではありませんでした。

特に政略結婚の場合は顕著でして、指一本触れるどころか無言でさっさと寝てしまうことも珍しくなかったと言います。

つまり結婚したことは動かざる事実なのですが。

お手付きであったかどうかは闇の中だったのです。