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No:613 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part608 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2024/07/24 08:55:22 単表示 返信

と言いますのも。

後にこの無敵の暗号の突破口が開かれたからです。

チャールズ・バベッジ。

その筋では超有名なこの数学者が、条件付きではありますが暗号鍵を知ることなく解読する方法を考案したのです。


          ◇          ◇          ◇


彼はコンピューターの父と呼ばれ、「プログラミングできる機械」の構想を最初に考案した偉人です。

元々は三角関数表等のやたら量のある表を自動出力できないかと考えられたもので、彼が考案した表印刷マシーンは階差機関と呼ばれます。

まあ、バベッジ自身は次の自動計算機械「解析機関」に夢中になったため半ば頓挫していましたが。

しかし彼が考案した革新的なアイディアが、現代のコンピューター理論の礎になったこともまた事実です。


          ◇          ◇          ◇


階差機関/解析機関が如何様なものであったかは機会があったらということで。

ヴィジュネル暗号の話に戻しますと・・・・・・

バベッジはこの一見めちゃくちゃな文字の羅列に法則性を見出します。

諸事情によりカシスキーテストと呼ばれるこの方法は、取っ掛かりすらなかったヴィジュネル暗号解読に大きな光明をもたらしたのです。


          ◇          ◇          ◇


さて。

この画期的手法に言及する前に、ヴィジュネル暗号のプロセスをもう一度見てみましょう。

1.暗号表を共有する
2.暗号鍵を共有する
3.平文を暗号表と暗号鍵を突き合わせて暗号化していく
4.暗号鍵が足りなくなったら頭から使い回す

重要なのは4でして・・・・・・

これは即ち、暗号文に周期性があることを示しているのです──────