No:
520
タイトル:
GEAR戦士撫子 新Part515
お名前:
プロフェッサー圧縮
投稿日:
2022/10/12 09:56:46
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国内にいるいない以前の問題で、そもそも他国の現役王がフランス国王になれるの? と疑問を持たれた其処の貴方。
実は王の兼任というのは、大して珍しいものではなかったりします。
中世のみならず現代においても、例えばイギリス女王は英国のみならず英連邦王国14カ国の君主であります。
何故こんなことになっているかと言いますと・・・・・・
まさに今回のように継承権上位が他国にいる事態が多発したからです。
◇ ◇ ◇
カトリーヌに限らず欧州王侯貴族は、婚姻によって勢力を増してきました。
ということは自動的に主だった権力層は軒並み親戚化し、親等で序列化される継承権が国内外にバラ撒かれるのはむしろアタリマエの帰結です。
まあポーランドの場合は選挙で決まったのでやや特殊ですが・・・・・・
それでも縁もゆかりもない者は候補に挙げられることもなかったのです。
◇ ◇ ◇
さて。
そんなこんなでポーランド国王として赴いていたアンジュー公アンリですが・・・・・・ぶっちゃけ歓迎されていませんでした。
正統王位継承権があるとは言え、所詮は外国人の外様。
しかもアンリは側近を母国から連れてきたフランス貴族で固め、地元貴族を重用する素振りすら見せませんでした。
アンリ自身もポーランド体制に不満があり、後にヘンリク条項と呼ばれる権力の制限に署名したものの納得は行ってなかったと言われています。
◇ ◇ ◇
そんなこんなで新国王体制は前途多難と見られていましたが・・・・・・
多難どころでない事態が発生します。
シャルル9世の崩御を聞いたアンジュー公アンリが、数日後に夜逃げしたのです。