No:
528
タイトル:
GEAR戦士撫子 新Part523
お名前:
プロフェッサー圧縮
投稿日:
2022/12/07 09:34:16
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とまあカトリーヌにとっては割とお先真っ暗な状況でしたが、いよいよ決定的にまずい事態が訪れます。
末息子アンジュー公フランソワの死です。
ギーズ一派がのさばって王家への求心力が低下する中、若き後継者筆頭の死は文字通り致命的な打撃を与えたのです。
◇ ◇ ◇
まあアンジュー公もプロテスタント側で戦ったりカトリック同盟に与したりネーデルランドにちょっかい出したりと蝙蝠っぷりを遺憾なく発揮してた訳ですが。
逆にその腰の軽さというか節操のなさが宗教的偏執を感じさせなかったりしたかもしれません。
即位すればカトリックになってくれるだろう的な。
王として都合が良ければそうするだろうのような期待があったとしても、まあおかしくはなかったと思います。
伝統的狂信者のギーズ一派がどう思うかはさて置いても。
◇ ◇ ◇
しかしそのような危ういバランスと言いますか淡い期待は、アンジュー公が結核で頓死して頓挫しました。
この死によりアンリ3世の死後フランス王座を継ぐのはプロテスタント首魁ナバラ王アンリとなり、王を頂いてなおプロテスタントを圧しきれないカトリック陣営にとって致命打になる未来が現実味を帯びてきました。
となれば座して死を待つなど有り得ないのがギーズ家の流儀。
すぐさま行動に移します。
◇ ◇ ◇
手始めにギーズ公アンリは未だ宮廷を掌握しきれてないアンリ3世に圧力をかけ、ナバラ王アンリの王位継承権を無効にさせました。
更に時のローマ教皇シクストゥス5世と連動して破門状を出させます。
当時政教分離何それレベルで密接に関係していたので、この破門攻撃はナバラ王アンリに深刻なダメージを与えました。
その尾は3アンリの戦いが終わった後々まで引くことになります。