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No:629 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part624 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2024/11/13 07:03:23 単表示 返信

ENIACは1万8千個もの真空管を使用し、10桁の数値を記憶演算できる「アキュムレータ」と呼ばれる機構を20基備えていました。

各アキュムレータはバッチパネルというステレオジャックが何十と並んだパネルに接続されており、プラグとケーブルで自由に結線を変えられます。

またアキュムレータにはそれぞれ役割があり、加減算担当・乗算担当・除算+平方根担当等がありました。

つまりバッチパネルで「このアキュムレータを使うと加算、そのアキュムレータを使うと除算」といった『処理定義』が可能となる訳です。


          ◇          ◇          ◇


後はその定義を何時どんな順番で実行するかを指定してやればプログラミングの完成です。

その順番はパンチカードに記載され、読んだ端から実行されていきます。

実は完成当時のENAIC、プログラムを覚えておく機構がありませんでした。

ですので一応分岐機能は備えていたのですが、あまり遠くへは飛べなかったようです。


          ◇          ◇          ◇


そして演算した結果はパンチカードに書かれた出力命令によって読み取りとは別のパンチカードに刻まれます。

パンチカードというのは紙のカードに穴を開けて値を表現するのですが、当たり前の話そのままでは読み辛くて仕方ありません。

ですので、別の機械にそれを読み取らせて人間が読める状態にコンバートするのです。


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とまあ。

エニグマ等に比べてえらく仰々しいと言いますかとんでもなく大掛かりなシステムですが。

それもこれも、「プログラムすれば何でも出来る」汎用性を求めた結果であると言えます。

人類には早すぎたとも言えますが・・・・・・

0が1になるのは、それだけ大変で偉大なことなのです。