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No:621 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part616 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2024/09/18 07:03:20 単表示 返信

ちなみに。

現代における暗号化も「2つ以上の文字列を組み合わせて暗号化する」原理は殆ど変わっていません。

ただ、暗号表が紙ではなく機械が自動で計算するようになったのです。


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ヴィジュネル暗号最大の欠点は「暗号化後の周期性」にありました。

これは突き詰めると平文を暗号文に変換する際に、暗号表の同じ場所を指してしまうことに起因します。

であるならば、暗号表を拡張して「1回目の変換と2回目の変換が異なる文字になる」ようにすれば良いのです。

こうすれば頻度分析はほぼ使えなくなります。


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こうなると最早人がにらめっこして暗号化するなど現実的ではありません。

なので近代以降は基本的に機械が担うことになります。

有名どころはドイツの技術者アルトゥール・シェルビウスが発明したエニグマ暗号機でしょうか。


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これはヴィジュネル暗号と言うよりはアルベルティの暗号円盤の発展型とカテゴライズされるような構造をしています。

アルベルティの暗号円盤が2つの円盤で構成されるのに対し、エニグマは3つのローターを使用します。

つまり複数回の暗号化を行うのです。