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No:580 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part575 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2023/12/06 09:35:55 単表示 返信

ともあれ。

くっそややこしい政治情勢の間隙を突くメアリーのイングランド亡命は、主に下半身王の負の遺産の所為で容易に手出しならざる状況を利用したまさに起死回生の一手でした。

一見自棄を起こしたとしか思えない暴挙でしたが・・・・・・

結果的にこれはメアリーの寿命を伸ばしました。

まぁぶっちゃけ其処まで計算してたかは非常に怪しいと個人的には思っていますが。

誰もが虚を突かれ、誰もが手をこまねく状況に持ち込んだのは紛れもない事実です。

こういうのを「持っている」と言うんですかね?


          ◇          ◇          ◇


まあもっとも。

真にメアリーが賢者にして謀略家であり、また自身と周囲の状況を正確に把握してればそれこそ天寿を全うできたのでは? とも思います。

メアリーはエリザベスにとって地雷かつ(黙っていれば)不発弾です。

下手に手を出そうものなら折角(タテマエ上は)穏当に継いだ玉座がまたキナ臭くなることは必定。

エリザベス側から手を出せない以上、メアリーの身は(何もしなければ)安泰のはずだったのです。


          ◇          ◇          ◇


しかし実際はと言いますと。

メアリーは亡命後も「我こそは真のイングランド王なり」と公言して憚りませんでした。

まぁローマ教皇やらスペイン王フェリペ2世やらの旧教勢力はメアリー支持を隠そうともしませんでしたから、自分の力と勘違いして気が大きくなっていた可能性はあります。

ぶっちゃけアホの子としか思えませんからね、所行を見るに。

少なくとも政治的才に長けていたとは到底思えません。

ちょっとでも政治的センスがあったら再婚強行なんてする訳ありませんから。


          ◇          ◇          ◇


しかもその上。

タテマエの亡命軟禁なんて知らないわとばかりにイングランド中を旅しては度々クーデターに関与するなど、もうやりたい邦題やってました。

エリザベスもよくもまあ20年近く放置してたものですわ。

それだけ9日天下女王の二の舞は避けたかったのかも知れませんが・・・・・・

流石にメアリーががっつり関わってた証拠が出てきたバビントン事件では、処断の決断をせざるを得なかったようです。