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No:676 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part670 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2025/10/01 07:02:40 単表示 返信

何度か触れた通り、国内メーカーPCは漢字表示用の特殊なビデオチップを搭載していました。

全部の国内メーカーPCに備わっていた訳ではありませんが・・・・・・

高速漢字表示機能は過半数が備えていたのです。


          ◇          ◇          ◇


しかしそれは言うまでもありませんが、日本にしかニーズのない機能です。

その上基板に直付けで、より高性能高機能に入れ替えようとしても不可能でした。

しかしAT機のビデオカードは当時概ね外付けで、其処だけ入れ替えれば容易に劇的な性能UPが可能だったのです。


          ◇          ◇          ◇


もっと言いますと、当時の国内メーカーの拡張スロットは性能が貧弱で、高性能ビデオカードを開発したとしても十全に性能を発揮できる見込みがありませんでした。

その上国内向けなら漢字表示にハードウェアレベルで対応しなければならないという空気感といいますか「常識」があったらしいです。

わたくし生まれてもいませんからよくわかりませんが・・・・・・カオルやら曰くそうらしいです。


          ◇          ◇          ◇


ただでさえ後からの高性能化が難しい上、特定地域でしか必要ない機能まで要求されるとあってはビデオカードメーカーも食指が動くはずもなく。

一応国内周辺機メーカーからそこそこの数が出たらしいのですが・・・・・・

一度蔓延したふいんきを払拭するには至らなかったのです。
  • No:677 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part671 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2025/10/08 07:07:33 単表示 返信

    この問題、実は外付けビデオカードに留まらず・・・・・・

    内蔵グラフィック機能においても深刻な影響がありました。

    ちょっと3秒考えればわかることですが、外付けだろうが内蔵だろうが画面に映し出す機能に変わりはない訳で。

    潰しの効かない機能(漢字画面)を盛り込むならば自社開発するしかなかったのです。


              ◇          ◇          ◇


    更に悪いことに、漢字画面は解像度の変更に対応するのが難しく・・・・・・しかもグラフィック画面と重ね合わせるオーバーレイにも対応しなければなりません。

    この重ね合わせ合成がわたくし達の想像の10倍くらい難しかったらしいのです。

    ちなみにAT機はシンプルにグラフィック画面1つしかありません。

    これでコスト差が出なかったら、それはAT機メーカーの怠慢以外の何物でもありません。

    そして後追い挑戦者であるAT機メーカーにそんな間抜けはいなかったのです。


              ◇          ◇          ◇


    そしてもう一つ。

    グラフィック周りの派生とも言える問題がありました。

    それは印刷です。


              ◇          ◇          ◇


    当時手書き以外で何等か文章を作るのは専用機・ワードプロセッサの役目でした。

    もっと遡ればタイプライターということになりますが、日本語はまず打てないので置いておきます。

    ・・・・・・実は日本語タイプライターも存在してたらしいのですが、わたくし写真ですら見たことありませんわ。

    カオル辺りは知ってそうですけどね。あのシーラカンスメイドなら。
  • No:678 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part672 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2025/10/15 07:01:44 単表示 返信

    当時ホビー・学習用途以外のPCの売りは何だったかと言いますと年賀状でした。

    わたくしなどは今でもお付き合いのある方々にはお年賀出していますが・・・・・・あくまで取引先、ビジネス関係だけで。

    個人的な年賀状なんて家族にしか出してませんから、一般家庭に年賀状のニーズ? と首を傾げざるを得ないのですが。

    カオル曰くマジで売りにしていたらしいですわよ?

    個人的には些か信じがたい話ではありますが。


              ◇          ◇          ◇


    ともかく。

    そういう話ですので、一般個人向けにもプリンターは結構売れていたようです。

    ・・・・・・年に一度しか使わないものにそんな需要がある気はしませんが。

    まあ昔は親戚家族間がもっと密だったらしいので、取引先も含めた数の年賀状を手書きなんかやってられないのはわからなくもないです。


              ◇          ◇          ◇


    さて。

    年賀状を印刷するのはいいですが・・・・・・当時の国内PC用プリンターには特有の問題がありました。

    それは漢字を印刷するにはプリンター側に漢字フォントが必要ということです。


              ◇          ◇          ◇


    ここら辺は画面の方の漢字と同根の問題です。

    性能が低いため、漢字フォントをプリンターに送って絵姿として印刷ということが出来なかったのです。

    漢字コードだけを送る仕様のため、漢字フォントをプリンター側にも持たせる必要があったのです。

    表示先が画面からプリンターに変わっただけとも言います。
  • No:679 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part673 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2025/10/22 07:01:48 単表示 返信

    もっとも。

    それこそENIACの昔はプリンタが出力先だった訳で・・・・・・

    プリンタに備わっている文字しか打ち出せないのは原理上当たり前と言えます。


              ◇          ◇          ◇


    歴史的に言って最初期のプリンタはタイプライターをコンピュータから制御して文字を出させるものでした。

    アルファベット+記号類の金属製活字が並んでおり、何らかの方法でインクを付けて紙に打ち付けることで字を書いてました。

    ですので、持ってない活字の文字は逆立ちしても出せなかったのです。


              ◇          ◇          ◇


    つまり文字コード規格は、外部記憶装置のみならずプリンタにも必要だったのです。

    成り立ちがこうなので、プリンタに文字を打たせるには文字コードを送ることになっていましたから。

    これは活字ではなく、細い棒の集合体で文字を表現するドットプリンタになっても暫く続くことになります。


              ◇          ◇          ◇


    しかし。

    全く融通の効かない活字プリンタよりも、ドットの集合体であるドットプリンタは文字の拡張性の扉を開きました。

    ドットパターンをコンピュータ側で定義して送ることが原理的に可能になりました。

    即ち。

    所謂外字の印刷が出来るようになったのです。
  • No:680 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part674 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2025/10/29 07:02:52 単表示 返信

    もっとも。

    実際にPCからフォントを送りつけてプリンタ側に内蔵していない文字を出すようなドットプリンタは、少なくとも家庭用ではほぼありませんでした。

    というのも、大抵のドットプリンタは16x16~32x32ドット程度が多く、中央値の24x24が最も多かったので。

    複雑な外字は潰れる可能性が高かったのです。


              ◇          ◇          ◇


    ついでに言いますと。

    内蔵してない文字だけグラフィック扱いにするのは煩雑が過ぎました。

    物によってはプリンタに内蔵フォントを外付けカートリッジで増やすようなのもありましたので、事実上管理なんか不可能でした。

    よってもう、プリンタにフォントを内蔵するのは止めて全部グラフィックイメージとして送りつける方式に変わっていったのです。


              ◇          ◇          ◇


    その過程において、細さに物理的限界があるドットプリンタは早々に廃れていきました。

    代わりに登板したのが、針より細いノズルでインクを吹き付けるインクジェット方式です。

    ドットインパクト式と違って紙に叩き付けないため、強度はそこそこで構わないという大きなメリットがあったのです。


              ◇          ◇          ◇


    更に言うと、インクジェット方式はドットインパクトでは逆立ちしても為し得ないメリットもありました。

    ドットインパクト式は大抵の場合、紙と棒の間にインクを十全に吸った布(リボン)があり、リボン越しに棒を叩きつけることでインクリボンのインクを紙に移すという原理で動いています。

    つまり基本的には単色刷りしか出来ないことを意味します。

    打つ前にリボンを入れ替えれば一応色を付けることは出来ますが、棒で叩きつける部分は何をどうやっても単色にしかなりません。

    しかしインクジェット式はノズルからインクを噴射するだけなので、事前にインクを混ぜておけば、理論上あらゆる色を印刷することが可能となるのです。
  • No:681 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part675 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2025/11/05 07:02:04 単表示 返信

    さて。

    紳士淑女の諸兄方は、「三原色」と聞いて何を思い浮かべますでしょうか?

    ?

    まあそうですわね。大体はそれを思い浮かべますわよね。

    しかしそれは「光の三原色」と呼ばれるものです。

    文字通り光の三要素であり、その配分により白を含むあらゆる色を作り出すことが出来ます。

    しかし。

    それをそのまま印刷に適用しても、何故か上手くいかないのです。


              ◇          ◇          ◇


    何故上手くいかないか? を何かの時に誰だったかに聞いたことがあります。

    確かあの時は・・・・・・そう、何かのちょっとした内々のパーティーだった気がします。

    メイドのみんなと中庭にテーブル持ち込んで、入れ代わり立ち代わりで話をして・・・・・・

    ・・・・・・状況が落ち着いたら、また機会を見てやりたいですわね。


              ◇          ◇          ◇


    閑話休題。

    どんな話の流れだったかは流石に忘れましたが・・・・・・

    確かレイラでしたか、「なんで三原色? は一つじゃないんだろうな」と言い出したのは。

    それでメイド長やらカオルやらアリスやらが寄って集ってサラウンドであーだこーだ言いまくってレイラが目を回して逃げ出して。

    結構珍しい光景でしたわ。


              ◇          ◇          ◇


    それで、肝心の話の中身ですが。

    くどくど回りくどい話を省きますと・・・・・・

    要するに「混ぜた時の色が違う」ということらしいです。
  • No:682 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part676 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2025/11/12 08:11:56 単表示 返信

    そもそも色とはなんぞや? と哲学に片足突っ込んだ話しますと。

    究極的には「人間の目が違うものと認識する光の周波数」ということになります。

    ここで肝心なのは光のというところであり。

    物体の色も反射した光の色と=ということです。


              ◇          ◇          ◇


    さて。

    では物体の色は何で決まるか? と言いますと。

    吸収しなかった光となります。

    要するに余り物ですわね。


              ◇          ◇          ◇


    つまり。

    極端かつ単純な例を述べますと、緑(赤と青吸収)と青(赤と緑吸収)を混ぜるとお互いを打ち消し合って赤0:緑0.5:青0.5の色が出来上がるということです。

    ざっくりこんな色でしょうか。

    しかし光の三原色は単純な足し算になりますのでこうなります。

    全然違いますわよね?


              ◇          ◇          ◇


    つまり水色を作りたければ赤だけを吸収する色でなければなりません。

    それは青と緑からは作られないのは今やってみた通りです。

    色の三原色が光の三原色と違う理由がここにあります。
  • No:683 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part677 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2025/11/19 07:01:36 単表示 返信

    もっと言えば。

    光の三原色は全部合わせれば白になりますが・・・・・・

    色の三原色は全部合わせれば黒となります。

    こちらは光の吸収を表していますから、アタリマエといえばそうですが・・・・・・

    ここからも原理の違いを垣間見ることが出来るのです。


              ◇          ◇          ◇


    とまあそのような訳ですが。

    どちらにせよほぼ全ての色を表現できることに変わりはありません。

    ですのでインクジェットプリンタは色の三原色であるCyan・Magenta・YellowのCMYインクタンクを持ちますが・・・・・・

    大抵の場合、最も使うBlackのタンクも備えています。


              ◇          ◇          ◇


    ちょっと3秒考えればわかることですが。

    最も印刷するであろう文書はカラーである必要がほぼありません。

    であるならば3種もインクを常に使うなど愚か者のすることです。

    ですのでほとんどのインクジェットはCMYBの3種のインクタンクを備えているのです。


              ◇          ◇          ◇


    ついでに言えば。

    常に完璧に3種を同量で混合し続けることは難しく、どうしてもムラが生じます。

    大抵は人間の目では識別不能な程度ですが・・・・・・

    それでも全体をみるとなんとなくわかってしまうものです。

    存外人間の目と脳は高性能ということです。
  • No:684 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part678 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2025/11/26 07:01:45 単表示 返信

    ともあれ。

    このインクジェット方式をもって、プリンタは内臓フォントと決定的に決別することになります。

    インクリボン式が勝っているところほとんどありませんからね。仕方ありませんわね。


              ◇          ◇          ◇


    さて。

    活字からドットインパクトを経て、いよいよ印字は字形と図形を同一と見做す時代に突入します。

    つまり。

    コンピュータ本体からプリンタへの指令が1本化出来ることを意味するのです。


              ◇          ◇          ◇


    これまでは各プリンタが持っていた漢字コードがバラバラだったことがネックでした。

    しかしインクジェット時代に突入し、字も図も変わらない扱いになったことで、プリンタ通信規格の統一が図られたのです。

    この統一規格はメーカー囲い込みを打破するとともに、もう一つの効果をもたらしました。

    画面表示と印刷物の限りない近似・・・・・・DTPの始まりです。


              ◇          ◇          ◇


    今でこそ画面に出ているものがほぼそのまま紙に出せますが・・・・・・

    当時そうは行きませんでした。

    何しろドットインパクトプリンタの漢字一文字は24x24で、画面上の漢字は32x32でした。

    この時点でもうそのまま表示は無理とわかりますが・・・・・・

    更に悪いことに、縦横比も違っていたのです。