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No:559 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part554 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2023/07/12 09:39:00 単表示 返信

そういう訳ですので、主馬頭とは行軍する必要が出た場合なくてはならないポジションなのです。

輜重計画には必ず噛みますからね。

仕事が地味なので創作ではあまり出てこない職ですが・・・・・・

実は腹心が勤めるものなのです。


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その主馬頭、しかも王妃のを勤めたとなれば、宮廷での発言力は決して無視できないものとなります。

それから程なくして枢密顧問官にも就任し、ライル子爵は着実に地盤を固めていきます。

下半身王も寄る年波には勝てず死が見えてきた頃、子爵は囁かれるようになったとなる噂を耳にします。

「王太子エドワード6世の成人まで王は持たないようだ。王は枢密院に政治を任せるおつもりである」と。


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いよいよ我が栄光の頂点がやってくるか、とほくそ笑んでいたライル卿の皮算用はエドワード・シーモアの強攻策によって打ち砕かれました。

そういう怨恨によって、ライル卿はエドワード・シーモアの足を引っ張る隙を虎視眈々と狙っていたのです。

つまりエンクロージャー一揆に甘い顔をして地主貴族をないがしろにしている今は絶好の狩り場という訳です。


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元々宮廷貴族の出で領地(&農民)に大して思い入れもなかったライル卿は、無慈悲にさくっと一揆の首謀者を処刑しました。

民の困窮など知ったこっちゃないと言わんばかりですが、事実上流階級は羊毛でウハウハできればそれで良かったのでライル卿だけが特段クズでもありませんでした。

まあクズはクズですけど。

もっともこの時点では一揆も散発的なもので、黄色いスカーフ巻いて際限なく肥大化するようなこともなかったので舐められても止む無しだったかも知れません。

まあそうなったらなったで国力衰退一直線ですから、いいとも悪いとも言えませんわね。