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No:626 タイトル:GEAR戦士撫子 新Part621 お名前:プロフェッサー圧縮 投稿日:2024/10/23 07:11:33 単表示 返信

エニグマ解読は主にポーランドで行われていましたが・・・・・・当時ポーランドは独逸からの激烈な圧力を受けていました。

なので文字通り独逸の動向を探るのは死活問題だったのです。

前述の欠点を見出したポーランドは、独自の暗号解読機械「ボンブ」を開発。

かなりの確度で解読に成功するところまでこぎつけていたのです。


          ◇          ◇          ◇


それを察知した独逸軍は、すぐに対策を打ち出しました。

と言ってもやったことは至極単純。

3枚固定だったエニグマのローターのバリエーションを5つに増やしたのです。


          ◇          ◇          ◇


たったのこれだけで、元々気の遠くなる組み合わせがあったエニグマの暗号表は、更に1万5000倍にも膨れ上がりました。

解読に入ってからは機械が行うボンブも、予想組み合わせは人が設定しなければなりません。

最初の3文字が同じ文字とわかっていたとしても、そうなる組み合わせが無数に存在してしまっては意味がありません。

この「量を指数関数的に増やして解読を困難にする」手法は、今日においてなお有効とされています。


          ◇          ◇          ◇


こうして無敵性を取り戻したエニグマを盾に、独逸軍は神出鬼没の蹂躙を始めます。

いよいよ窮地に立たされたポーランドは・・・・・・思い切った行動に出ます。

これまでの研究データとボンブの実機を、丸々連合軍にぶん投げたのです。